《ただ、あなたを失うことが怖いんだ・・・》坂元裕二『初恋の悪魔』第9話を振り返りました!!

初恋の悪魔

 こんにちは、「なゆた」です!

 超ヒットメーカー・坂元裕二さんの『初恋の悪魔』、いよいよ来週で最終回ですね!!

 そこで今回は、小洒落てこじれたミステリアス・コメディーから、怒涛のクライム・サスペンスへと覚醒を遂げた『初恋の悪魔』第9話を振り返りたいと思います!!
 (注意:この記事では第9話のネタバレを含みます。純粋にドラマを楽しみたい方はここから先の閲覧をお控え下さい。)

『初恋の悪魔』を見逃した人はぜひこちらから

ぜひ!こんな人に読んで欲しい!

① ドラマ好きな人
② 『初恋の悪魔』及び坂元裕二作品が好きな人
③ まゆらー(仮)の人

第9話 振り返り

雪松署長の家族

 悠日(はるひ:仲野太賀)と琉夏(るか:柄本 佑)は、真相を探るために、ためしに雪松署長(ゆきまつ:伊藤英明)とその息子・弓弦(ゆづる:菅生新樹)を尾行してみたが、どうやらごく普通の家庭のようで・・・。

 それを見た琉夏は、弓弦を疑う・・・。

 一方、鈴之介(すずのすけ:林 遣都)はリサ(りさ:満島ひかり)と面会を果たすが、事件のことについては一言も話してくれなかった・・・。

 リサは、最初は冤罪だと訴えていたが、自白を強要され続けていた。

 時にどう喝され、時に人格を否定され続けていた。

 夜は眠れなくなるほどに苦しくなってしまったリサは、弁護士にこう言った。

 「もう何でもいいです・・・もう人には会いたくないです・・・。

 それを知った別人格の状態の星砂(せすな:松岡茉優)は、「本当に怖い目に遭いさえしなかったら、リサをそんな目に遭わせた人を殺したい!!」と心を乱してしまう。

 鈴之介は、そんな星砂を抱きしめてこう言った。

 「あなたにそんなことはさせません。」

なゆたポイント!

リサの事情を知ったとき、かわいそうだと思って泣きそうになった。
どうか無事真犯人を突き止め、リサが幸せになれますように・・・。

3つの事件の「共通点」

 翌朝、鈴之介と森園(もりぞの:安田顕)は手分けして聞き込み調査へと向かう。

 しかし、刑事課の人々は、今日も鈴之介が来ていないことに困っていた。

 鈴之介は、朝陽(あさひ:毎熊克哉)が転落死した現場であるホテルへと向かった。

 事件当日のことを覚えているという従業員によると・・・

 その日、屋上ではスズメバチが巣を作っていた。

 それを知った従業員は、害虫駆除サービス「ムシムシクリーナーズ」の業者に連絡した。

 駆除の時間が夕方ぐらいだったため、その前に従業員が様子を見ていると、刑事に会ったのだ。

 その刑事こそ、雪松署長だった・・・。

 一方、森園は3つの事件の被害者の自宅へと向かった。

 森園は、それぞれの被害者の部屋の写真を撮った。

 そしてその写真を見返していると、ある「共通点」を見つけたのだ。

 3人の被害者は、12歳の頃に同じアウトドアクラブに入っていた。

 クラブの服の袖口には、四つ葉のクローバーの絵があった。

 鈴之介と森園は、犯人が雪松署長だと確信するが、動機がなかなか見当たらない・・・。

 「この男はね、人を殺すことに快楽を覚えるシリアルキラーなんですよ。動機などというものはありません。」と主張する森園だったが、鈴之介はこう反論する。

 「生まれつき猟奇的な人間なんていません。仮にいたとしても、僕たちはその理由を考えるのを放棄してはいけません。人を殺して当たり前な人間なんていないんです。理由を探すべきです!」

 森園は「だったら、理由などは後からで良いでしょう!」と言うが、鈴之介は「それでは雪松署長がリサさんにしたことと同じことになります!」と主張、2人は意見が食い違ってしまう・・・。

 森園は「私は5年も待ったんです!もう逃がすことはできないんですよ!」と言って、出て行ってしまう。

 犯人が雪松署長だと確信した星砂は、森園について行こうとする。

 鈴之介は必死で彼女を止める。

 星砂は「私はただリサを助けたいだけなんです!真相なんてどうでもいいんです!」と言うと、鈴之介はこう言った。

 「それは僕も同じです!真相なんてどうでもいいんです!ただ、あなたを失うことが怖いんです・・・!!」

なゆたポイント!

鈴之介の星砂へのストレートな想いに、胸がギュッとなった。
それにしても、あの四つ葉のクローバーの絵に、何が関係しているのだろう・・・?
あと、ここらへんで、「響子」は雪松署長の妻だということが分かって、モヤモヤが解決した。

弓弦の告白

 しばらくして、夕食の準備をしていた鈴之介は、先述のことを言った自分が恥ずかしくなった。

 星砂は「一緒にいたいふうなことは思っています。でも、この私は私のものでは無いから・・・ただ体を借りているだけの存在なんです。自転車の練習をしたことはないのに、自転車は乗れるし・・・。だから、勝手に告白することはできません。」と言った。

 その頃、悠日と琉夏は、弓弦の尾行を続けていた。

 すると、弓弦が被害者の一人・望月 蓮の靴を捨てようとするのを目撃する。

 悠日と琉夏は、間一髪のところで駆け付けて止めた。

 琉夏が「あなたが、望月 蓮くんを殺したんですね?」と問うと、弓弦はこう明かした。

 僕じゃないです・・・。僕の父が、望月くんたちを殺したんです・・・。

 一方、鈴之介と星砂はアウトドアクラブについてを調べていると、12歳の男の子・大地が川に流されて死亡する事故が起きていたという記事を見つける。

 鈴之介と星砂は、この事件が何かしら似ていることに気付く。

 すると、悠日と琉夏が、弓弦を連れてやって来た。

 ボイスレコーダーに録音した、弓弦の告白を聞くと・・・

 12歳のころ、弓弦は大地・塩澤・吉長・望月と同じアウトドアクラブに参加していた。

 弓弦はバスに乗り遅れたため、父である雪松署長に送ってもらった。

 ある日、大地が行方不明になった。

 4人は大地を必死で探していると、なんと雪松署長が、大地を何度も川に投げて殺すところを目撃する。

 雪松署長は、塩澤・吉長・望月に「何か見たか?」と問い、無かったことにさせた・・・。

 その後、雪松署長は何ごともなかったかのように、むしろ他人事のように過ごしていた・・・。

 5年前、弓弦は塩澤と再会。

 塩澤に「お金を貸してほしい」と頼まれた弓弦は、父・雪松署長に相談する。

 すると雪松署長、今度は塩澤を殺した。

 3年前には吉長、ついこの前には「これ以上は隠しきれない」と言ってきた望月までも・・・。

 弓弦は「どうして殺すの・・・?どうして簡単に人を殺すの・・・?」と問うと、雪松署長はこう答えた。

 「父さんは殺してなんかないよ。このほうが、この子たちは愛されるんだよ。みんな、この子たちのために泣いてくれるんだよ。それはとっても幸せなことなんだよ。」

 弓弦は、悠日と琉夏に「お願いします。父を逮捕してください。」と助けを求めた。

 にしても相手は境川警察署の署長だ。

 たとえ通報しても、もみ消されてしまうことは間違いない・・・。

 そんな中、鈴之介は立ち上がった。

 「僕が逮捕する。」

 翌日、森園は雪松署長と会い、こう問い詰めた。

 「犯罪者が特別な人間だと思ったら大間違いですよ。孤独とか、恨みとか、心の闇とか・・・そんなものは誰だって持ってる。そんなのは人を殺していい理由にはならないんだ。人を傷つけたらダメなんだ・・・人を殺したらダメなんだよ、バカ者!!」

 そう諭された雪松署長は、涙を流しながら犯行を認めた。

 「申し訳ありませんでした・・・。私が、3人の子供たちを殺害しました・・・。」

なゆたポイント!

雪松署長の息子・弓弦の告白を聞いた時、何かおかしいなとは思ったんだよね・・・。
何か、ウソが混ざっているというか・・・。
にしても、あの残酷極まりない回想のシーンで、プッチーニの「私のお父さん」が流れると、もう悲しくて胸が痛くなった・・・。
その時の雪松署長の言葉で、
「自分にとって、他人にとって一番の『しあわせ』って何だろう?」
そんなことを考えさせられた。

あと、鈴之介と別人格の状態の星砂の関係、だいぶイイ感じになってきたね!

最強のバディ誕生!?

 鈴之介は、さっそく雪松署長のところへと向かう。

 悠日もついていくことにした。

 鈴之介と星砂は、帰ったらリンゴの皮の剥き方を教える約束をした。

 星砂は、悠日にこの前のことを謝ると、悠日は「わかってもらえたなら、それで・・・」と言った。

 星砂と琉夏はお留守番。

 琉夏は、特製おにぎりを作る。

 「相手は殺人犯だ。不安ならウチで待っていればいいんだぞ?」

 「見くびらないでください。僕は優秀な刑事の弟ですよ?それに、あなたとこうして一緒に歩いていると、僕も刑事になったような気分です。バディみたいじゃないですか?」

 「まったく・・・思い返せば、君と出会ってから、僕の人生に必要としてなかったことばかり増えたよ。」

 「友達できとか、好きな人ができたとかですか?」

 「災難でしかないね。」

 「同意見です!僕たちやっぱり、気が合うバディみたいですね!

なゆたポイント!

鈴之介と悠日が出会ってから、ようやくバディのように絆が深まっていったのが最高!!
このシーンは、胸アツでしかない!!

やけどの痕 〜「悪いことは、何も心配していない時に起きる・・・」

 琉夏は星砂にこう言った。

 「僕の知る限り、悪いことというのは、何も心配していない時に起きる。逆に、悪いことが起きるんじゃないかと思っている時は、たいてい何も起きない。つまり、人間は心配してもしょうがない。」

 その時、インターホンが鳴った。

 近所の住民から「車をどかして欲しい」というのだ。

 おそらく、悠日の尾行用のレンタカーのことだろう。

 琉夏はさっそく、車をどかしに向かった。

 星砂は琉夏の特製おにぎりを持って、上の階の部屋で泊まっている弓弦のもとへ。

 弓弦は毛布にくるまっていた。

 星砂は「大丈夫だよ。ある人が言ってたの。『大丈夫は優しさで出来ている』って。」と弓弦を慰めた。

 弓弦は手を伸ばして、おにぎりを取った。

 その左肘には、あの時のやけどの痕があったのだ・・・!!

 それに気づいた星砂は、急いでその場から離れた。

 すると弓弦が、ハサミを持ち、おにぎりを口にくわえながら追いかけて来る・・・!!

 とうとう追い詰められ、絶体絶命かと思ったその時、間一髪で彼女をかばったのは・・・

 森園だった・・・!!

 最終回に続く・・・

なゆたポイント!

もしかして弓弦も、星砂と同じく別の人格を持っている・・・?
それにしても森園さんは、なぜ間一髪で星砂をかばうことができたのか・・・?
父である雪松署長から、本当のことを全部聞いたのか・・・?
それとも、「やけどの痕」のことを思い出したのか・・・?

まさか、森園さんがあんなことになるなんて・・・。

なゆた感想 〜 一番の「しあわせ」って・・・?

 あの、もしもし?もう、もはやガチのホラー・サスペンスになってるんですけど???

 一体、すべての真相は何なんだろう・・・???

 ボイスレコーダー越しで弓弦が全てを告白(?)した時、過去の回想シーンを静止画で表現するという斬新な映像演出方法に驚きました!!さすが日テレ!!

 回想の中での雪松署長の言葉で、「自分にとって、他人にとって一番の『しあわせ』って何だろう?」と考えさせられました。

 あと、弓弦はもしかしたら、星砂と同じく別の人格を抱えているのかもしれない。

 ラストで星砂を襲った時も、別の人格が目覚めているように感じたし・・・。

今後の展開 〜次回、真の「悪魔」が裁かれる!!

 次回、最終回です!!

 ついに、真の「悪魔」が裁かれる!!

 果たして、全ての真相は一体何なのか?

 それぞれの恋のゆくえは・・・?

 4人の運命は・・・!?

 そして、無事リサを救うことができるのか・・!?

 小洒落てこじれたミステリアス・コメディー、ここに完結。

 ぜひ皆さん、ごいっしょに見届けていただければ・・・。

 後日、最終回についても書こうと思いますので、楽しみにしていてくださいね!!

 以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!

 これまでの振り返りをご覧になりたい方は、是非こちらも読んでください!

あ!!あと、次の土曜ドラマは『祈りのカルテ 〜研修医の謎解き診察記録〜』になります!
10月8日スタートです!!
今度はとっても心温まる医療ミステリーなので、良かったら是非こちらもよろしくお願いします♪

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