《あなたが思い浮かべた未来。それは、憶測にすぎない。》土曜ドラマ『最高の教師』最終回 振り返り!!

ドラマ振り返り・考察

 こんにちは、「なゆた」です!
 日テレ系 土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■されたが、
 ついに完結しました・・・!!

 そこで今回は、『最高の教師』最終回の振り返りと今後についての考察をしたいと思います!
 (注意:この記事では最終回のネタバレを含みます。純粋にドラマを楽しみたい方はここから先の閲覧をお控え下さい。)

ぜひ!こんな人に読んで欲しい!

① ドラマ好きな人
② 『最高の教師』が好きな人
③ まゆらー(仮)の人

最終回「『変わらない』と諦める貴方へ」振り返り

2024年3月10日

 鵜久森(うぐもり:芦田愛菜)の事件の真相が明らかになってから、翌日・・・
 彼女の席には、次々と一輪の花が置かれた。

 しかし九条(くじょう:松岡茉優)は、2度目の卒業式が近づくにつれ、
 彼女と同じく、“明日が来る感覚” がないように感じていた・・・。

 2024年3月9日、卒業式前日。
 我修院教頭(がしゅういん:荒川良々)が、今年度の締めの漢字を発表した。
 締めの漢字は、“刻(きざむ)”

 「今年はいろんなことがありました。ですが、新年度もこの学びを刻み続けたいと思います。」

 その後。九条は運命の日を前に、夏穂(かほ:サーヤ)・智美(ともみ:森田望智)とともに「べすとほっぷ」の開店5周年パーティーで盛り上がるのだった。

 そして、2024年3月10日。
 今日は、運命の卒業式の日・・・。

 (れん:松下洸平)は、”明日が来る感覚” がないと悩む九条を気にかけていた。

 「ないのか?鵜久森さんが言ってたみたいに、”明日が来る感覚” が。里奈はちゃんと生きてるよ。もしその感覚がないんだったら、いつまでも未来の話をしてやるから。死ぬかもしれないから頑張るより、死にたくないと思って頑張る方が応援できるし、共感できる。今日、行かない選択肢はないの?」

 「もう言えないかもしれないから、蓮にだけ言いたい。好きだよ。もしもそういう運命が待っているんだとしても、どうしても変えなきゃいけない今があるの。運命を変えるために・・・」

 そして、2度目の卒業式が終わり、九条は一人吹き抜け廊下で “あの人” を待ち伏せた。
 すると、ついに “あの人” が現れた。

 「やっぱり、あなただったんですね。」

 彼女を突き落とそうとした “あの人” は、星崎(ほしざき:奥平大兼)だった!!

モノクロの世界 〜「変わらない」と諦める貴方へ

 予想どおりだ。

 星崎は、いつもと変わらない雰囲気でこう言った。

 「えっ、なんで分かったの?俺が先生のこと突き落とそうとしてるの。あっ!やっぱり2周目でしょ!」

 「1周目はここであなたに突き落とされ、1年前の始業式へと戻りました。2度はさせません。」

 実は、鵜久森の事件の影響で、落下対策として花壇が設置されていたのだ。
 彼女の2周目は、鵜久森に救われたようなものだった。

 星崎は、「いつから分かってたの?」と九条に聞いた。

 彼女は、最初から星崎が犯人だとは分かっていなかった。1周目の時は犯人の顔がまったく見えなかったからだ。「顔が見えなかったということは、殺意もなく起きたのでは?それも、無感情に近い感情で・・・」そう考えた時、星崎の顔が浮かんだのだ。
 他の生徒たちが感情に揺さぶられてゆく中、星崎だけは客観的に見ているかのようだった。
 この世界が作り物かのように・・・

 「あなたは私を殺したあと、自らの命も絶とうとしていませんか?だから今日、私はここに来たんです。星崎くん、私を殺すのをやめてください。そして、自分を殺すのをやめてください。」

 星崎は、淡々とした口調で、すべてのことを明かした。

 小さい頃、”自転車のブレーキをかけずに坂道をどれだけ走れるか” というゲームがあった。ブレーキをかけずにぶつかり、ボロボロになった体で友達を見ると、まるでヤバいやつを見ているかのような目で見られていた。そのとき星崎は、自分が “おかしい” ということに気づいた。それから彼は、一生懸命空気を読んで、周りの真似をすることに慣れていった。すると、周りが景色みたいに見えてきたのだ。まるで、モノクロの映画のように・・・。次々と生徒を変えていく九条を見て、「これからも先生の力になりたい」と思い、浜岡(はまおか:青木 柚)に「西野(にしの:茅島みずき)が困っている」ということを話したのだ。「きっと先生が、またぶっ壊してくれるかもしれない!」そう思って、彼はこの行動を起こした。しかし、それが原因で鵜久森の事件を起こすことになってしまったのだ・・・。
 生徒が次々と変わっていっても、なぜか星崎自身だけは変わることはなかった・・・。

 「先生さ、『何でもする』って言ってたよね?俺と一緒に死んでくんない・・・?

 そう言う星崎に対して、九条は・・・

 「星崎くん、それはできない。私が『何でもする』というのは、生徒が変わるためで、終わらせるためじゃない。それに私は、死にたくない。」

 「そうだよね・・・こんなこと思うのも多分、俺がおかしいから・・・」

 「おかしくないよ。星崎くんだけじゃない。そう思うこともあるでしょう?色を失った世界を、淡々とこなす日々が虚しくなる。私もそうでした。でも、この一年をやり直してみて、色を失って白けていたのは、世界じゃなくて自分だったって気がついたの。変わらないと諦めるあなたへ、白ける前にしてほしいことがある。どうか、自分を信じてほしい。できると信じ、達観して我慢して引いて見過ごすのではなく、思いを解き放ってみる。笑われても、バカにされても、理屈や根拠がなくても、自分だけが自分の想いを信じてあげる。そうすればきっと、変えようと動けるはず。変わらないなんて白けないで、この世界をもう少し一緒に楽しんでみませんか?」

 「ごめん・・・すっごい言ってること分かるんだけどさ、やっぱ動かないんだよね・・・俺の心・・・。悲しいね、先生・・・。」

 そして星崎は、自ら飛び降りて命を絶とうとする・・・!!
 九条は、とっさに星崎の腕をつかんだ。

 「放してよ。ほら、鵜久森さんの花壇が守ってくれるかもしれないじゃん。あっ、でも俺みたいなヤツ、助けてくんないか・・・。ほら、先生も一緒に死んじゃうよ・・・?」

 「私は死なない。待ってくれてる人がいる。あなたにも見えてないだけ。あなたが独りだと思っても、『あなたの味方になりたい』『あなたをもっと知りたい』って、私たちが思ってる。だから・・・」

 すると、D組の生徒たちが駆けつけてきた。

 「色がついてるわ、みんなに・・・変わったね・・・」

 もうダメかと思ったその時・・・蓮が駆けつけた!!

 「言ったろ?『ヤバいときは、絶対助ける』って。」

 2人は、星崎を力いっぱい引き上げた。

 「星崎くん。このクラスメイトたちがいても、やはりあなたの世界はむなしいですか?色のない世界に見えていますか?」

 「分かんない。でも、今みんなの後ろで見えてるこの真っ赤な大陽は、きっと一生忘れないんだろうね・・・。」

 「生きていくのには、十分だと思います。」

 星崎を連れて帰る生徒たちを見届けていた九条。

 その時、何者かがナイフで九条の背中を刺した・・・!!

 「お前のせいで、俺の人生が変わった・・・。」

 刺したのは、浜岡だった・・・!!

 相楽(さがら:加藤清史郎)・迫田(さこた:橘 優輝)・瓜生(うりゅう:山時聡真)・向坂(こうさか:浅野竣哉)はすぐさま浜岡を取り押さえ、蓮と他の生徒たちは救急車を呼んだ。

 意識が遠のいていくなか、九条はこれまでの1年を思い出し、あることに気づいた。

 自分にとっての『最高の教師』は、生徒の方だったと・・・。

 もしやっぱりダメだったら、おこがましいけど、先生にバトンを託します。過去の私みたいな生徒が生まれないような教室に。無自覚に人を傷つける世界を、少しでも変えてくれることを・・・。

1年後、私は生徒に■された。

 目を覚ますと、そこは病室の中だった。

 九条は、無事一命を取り留めたのだ。

 「里奈、分かるか?生きてるぞ。星崎くんを助けた卒業式のつづきだ。

 そして、“この1年で自分が命がけで変えてきたすべて” が病室に駆けつけてきた。

 「みんな、いる・・・。」

 「よかった・・・ホントによかった・・・。」

 「蓮。助けてくれて、ありがとう。みんな、改めて・・・卒業、おめでとう。

 九条は鵜久森の思いを胸に、この世界をこれからも生きて変え続けることを心に誓った・・・。

 1年後、私は生徒にされた。

 (完)

感想 〜『3年A組』『ニッポンノワール』から4年・・・受け継がれてゆく究極のメッセージ

 あの『3年A組 −今から皆さんは、人質です−』『ニッポンノワール −刑事Yの反乱−』から4年が経ち、受け継がれてゆく究極のメッセージ。それは・・・

 「変わる」ということ。

 魁皇高校立てこもり事件から4年。
 柊先生の祈りが才門さんに届いたように、この世界は少しずつ変わっていってるのかもしれません。

 でも・・・こんな今だからこそ、もう一度伝えたい。

 脚本家・ツバキマサタカさんの正体は結局分からずじまいだったものの、
 『3年A組』『ニッポンノワール』、この2作品で武藤将吾さんが伝えたメッセージが、
 前2作とはまた違った切り口で、しっかりと受け継がれているように感じました。

 『3年A組』『ニッポンノワール』『最高の教師』
 この3つのドラマで発したメッセージは、僕の心の中にしっかりと刻み込まれました。

 制作陣の皆様、今回も素晴らしい作品をありがとうございました。

最後に 〜 いつかこの世界が、変わってゆく日まで・・・

 3ヶ月間書き続けた、
 土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■されたの振り返りと考察は、
 これで最後です。

 皆さん、いかがでしたか?

 僕は、これからもずっと願っています。
 無自覚に人を傷つける今の世界が、少しずつ変わっていきますように・・・

 以上です!最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!!

 ちなみに、Huluオリジナルストーリー『拝啓、大人になる貴方へが配信中です!
 卒業式から2年・・・20歳になった元・3年D組の生徒たちは、同窓会を開いていました。
 九条先生からの手紙に対する、元・生徒たちの答えとはいったい・・・?

『最高の教師』を見逃した人、『拝啓、大人になる貴方へ』を見たい人はぜひこちらから

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