《冒険は、未知なる結末へ。》日曜劇場『VIVANT』最終回 振り返り

ドラマ振り返り・考察

 こんにちは、「なゆた」です!

 TBS系 日曜劇場『VIVANTが、ついに完結しました!!

 そこで今回は、『VIVANT』最終回の振り返りをしたいと思います!
 (注意:この記事では『VIVANT』の全ての謎が明らかになっております。純粋にドラマを楽しみたい方はここから先の閲覧をお控え下さい。)

ぜひ!こんな人に読んで欲しい!

① ドラマ好きな人
② 『VIVANT』が好きな人

最終回 振り返り

全部知ってた

 「私は、別班の任務としてここに来ました・・・」
 そう明かした乃木(のぎ:堺 雅人)に、ベキ(役所広司)は宝刀で縄を切り離した

 ベキは、全部知っていたのだ。
 だから、彼を生かしておくことにしたのだ。

 あの時、乃木が銃の重さが分かることを見抜いていた。
 そこからベキは、彼が別班の任務として来ていると確信したのだ。

 ベキはバトラカ(林 泰文)に別班精鋭部隊の消息を調べさせ、
 4人を緊急処置したクーダンの医者を突き止めて、話を聞いた。

 別班の当初の作戦は、ノコル(二宮和也)の拘束だった。
 しかしアリ社長(山中 崇)も居場所を言わなかったため、
 たとえノコルを拘束しても、ベキの居場所は吐かないだろうと思っていた。

 そんな時、善悪を見抜くことができるジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)が、ベキの写真を見て微笑んだ。

 「えっ、この人知ってるの?」

 ジャミーンはベキについて、「すごく優しい人」だと教えてくれた。そこでテントの真相を見落としていると感じた乃木は、司令・櫻井(さくらい:キムラ緑子)にテントの実態をつかむ必要性を訴えた。それでこの作戦が実行されたのだ。もちろん、このことを知っているのは櫻井だけだ。さらに乃木は、野崎(のざき:阿部 寛)の亡き後輩であるリュウ・ミンシュエンのアカウント名で、彼に4人の別班員が倒れている場所の座標を送った。

 乃木が何かを託そうとしているのではないかと感じた野崎は、あの謎めいた言葉「あなたは鶏群の一鶴、眼光紙背に徹す。」の意味を調べた。鶏群の一鶴=際立って優れた人、眼光紙背に徹す=背後にある深い意味を読み取れ。
 さらに野崎は、乃木が「スネイプ社と商談があります」と言っていたことを思い出す。

 ”スネイプ” といえば、『ハリー・ポッター』スネイプ先生だ。
 スネイプ先生は裏切り者に見えて、主人公ハリーやダンブルドア校長を助けるために敵に潜入していた偉大な先生だ。

 「チンギス!大至急、棺おけを4つ用意してくれ!」

 「どういうことだ?」

 「乃木は、スネイプ先生だったんだ!」

 これが、すべての経緯だ。

 「我々の任務は、日本を守ること。フローライトの採掘が成功すれば、報酬のためにテロを行う必要はなくなり、日本も攻撃を免れる。一時ではありますが、今はテントに加担することに利があると考えます。必ず内通者を捜し出します!」

 ベキは黒須(くろす:松坂桃李)を解放し、「君はこの事業に必要な知識を多く持っている。この国の未来のために、お前たちの力を貸してくれ。」と頼んだ。

 「俺にだけは、言ってほしかったです。」

 「すまなかった。」

 「君も心臓の上を狙ったんだが、まさかかわされるとはな。」

 「当然ですよ。ずっと乃木さんのそばで鍛えてきましたから。」

 するとノコルとピヨ(吉原光夫)から、明日13時に次期大統領候補のワニズ外務大臣(河内大和)が来るため出席するよう伝えられる。

裏切り者は誰だ!?

 翌日。西岡大使(にしおか:檀 れい)と、ワニズ外務大臣がやって来た。
 ワニズは「主導権はムルーデル社に渡すから、政府としてフローライト採掘事業を支援したい」と申し出るのだった。

 乃木は、大使の参入と経産省が裏で動いていたことが気になっていた。
 何かがおかしい・・・
 外務省と経産省がこんなにも早く連携するなど、普通はありえない。
 半年前から大使は、ワニズの言いなりになっていたのだ・・・。
 内通者によって、彼はかなり前からこの情報を知っていたのではないかと察する。

 そんな中、ブルーウォーカーこと太田(おおた:飯沼 愛)から、ゴビ(馬場 徹)の個人携帯の記録が送られてきた。その中から、秘書のジャンが内通者だと分かった。

 「申し訳ございません!今すぐジャンを捕まえ、どんな手を使ってでも吐かせます!」

 しかしベキは、政府に動きがバレてしまう恐れがあるため、監視を続けながら調印を行うことにした。

 5日後の調印当日・・・
 バルカ政府は、ノコルを特別長官に任命した。
 しかし突然、ゴビがベレール興産の30%を政府に売却したのだ!

 真の裏切り者は、ゴビだったのだ!!

 ゴビの寝返りにより、バルカ政府は55%を持つことになり、バルカ政府が主導権を持つことになった。さらに、ノコルの特別長官解任も採決がとられてしまう。しかし・・・

 「どこ見てんだよ・・・何も分かっちゃいないんだな。

 よく見れば、大使とオリベ化学の蘇我が手を挙げていない。

 「その件に関しては、すべて大使に判断をお任せしております。」

 するとそこに、野崎ドラム(富栄ドラム)・チンギス(Barslkhagva Batbold)が入ってきた。

 「さぁ大使、決断の時ですよ。」

 実は、さかのぼること5日前・・・

 太田が送ってくれた動画によれば、ジャンはただゴビに操られていただけだった。

 乃木は、ゴビが真の裏切り者で、バルカ政府に55%を奪われてしまうことを見抜いた。
 ワニズ外務大臣、エイン国土交通大臣(Batmend Baast)、そしてゴビの3人は、最初からグルだったのだ!

 「申し訳ありませんでした!私のせいで・・・」

 そんなノコルを、ベキはそっと支えた。

 「ノコル、これからはお前がこの国を引っ張っていくんだ。」

 調印をしなければ、妨害を仕掛けて来るかもしれない・・・。
 そこで乃木は、大使とオリベ化学を引き入れることを提案する。
 そのためには、野崎の協力が必要だった。
 作戦の後、ベキは逮捕され、テントが解体されることになる。

 「ようやく罪を償う時が来た。憂助、連れて来い。」

 実は大使館から逃げる時、野崎が何かを仕掛けて大使をマークしていたのだ。

 監視カメラには、大使が莫大な金をワニズに渡す瞬間が映っていた。
 乃木と野崎はその証拠を使って、大使と交渉することに。

 「我々と、手を組みませんか?」

 「日本のためだ。手を組む相手を、見極めろ。」

 そして今に至り、大使はバルカ政府の提案に反対することを宣言した!
 これでノコルのムルーデル社は、60%の権利を持つことができた。

 そこに、ベキがやって来た。

 「この方こそ、テントの最高指導者ノゴーン・ベキだ。」

 「大臣、あの紛争でこの国は一体何を手にした?争いは何一つ生まないと誰もが気付かされた。だがお前たちは、苦しむ民に手を差し伸べなかった。そればかりか金を持つ者だけを優遇し、さらに金を求め続けた。誰もが自分のことばかりを考え、大きな分断が生まれた。これからバルカは富を公平に分け、お互いの宗教・民族を尊重する国になっていく。『そんなことは不可能だ』と誰かが言うはず。だが、決してあきらめない!我々の小さな一歩は、次の世代へ受け継がれてゆく。相手を敬い、分かち合うことの素晴らしさを、この国に根づかせる!それはいずれこの国の文化となり、歴史となってゆくんだ。この小さな一歩は、新しいバルカを築くための偉大な一歩となる!私は、そのために今までやってきたんだ。」

 「ふざけるな。テントは世界中のおたずね者だぞ?テロの金で買ったフローライトなど、世界が認めるわけがないだろ!」と騒ぎ立てるワニズに、野崎とチンギスは「テントとムルーデルには一切の関わりはない」と主張した。

 なんとチンギスは、テントの孤児院出身だったのだ・・・!!
 現在のバルカの警察官のほとんどが、その孤児院出身なのだ・・・。

 裏切り者・ギリアムと銀行担当者・パウロを処刑したのは、テントを守るためだった。
 このまま国外追放だけになったら、また危機が迫ってしまうからだ。

 ワニズの目論見は完全に崩れ去り、ワニズ・エイン・ゴビの3人は逮捕されることになった。

 こうして別班・公安・テントの共同作戦は無事成功に終わり、ベキは罪を償うことにした。
 連行される際、ベキは “家族” に別れを告げた。

 「今まで、ありがとう!さらばだ!」

真の最終標的は・・・

 残るはあと、“日本のモニター” のみ・・・
 乃木は、山本(やまもと:迫田孝也)とは比べものにならないほどの優秀なスパイ
 日本の中枢に入り込んでいる可能性があると考える。

 4日目の朝・・・ついに全世界のモニターに一斉に連絡が入った。
 その中から日本の一人だけ、複数回に渡ってメッセージのやりとりが行われていた・・・。
 太田は、ウイルスを仕込んだダミーメールを “日本のモニター” に送った。

 その時、野崎から「ベキが逃亡した」との連絡が入ってきた・・・!!
 そんな中、”日本のモニター” がダミーメールを開いたため、太田はすぐその人物を特定した。

 “日本のモニター”は・・・新庄(しんじょう:竜星 涼)だった!!
 新庄は、ベキ・バトラカ・ピヨの逃亡を全面的に手助けしていたのだ・・・。

 乃木はノコルに、「いったい日本で何を起こそうとしているんだ!?」と問い詰める。
 すると、ノコルはこう言い放った・・・。

 「さびしいことだよ。憎しみは喜びで消えるほど簡単なことではなかった・・・」

 その時・・・乃木の頭を、母・明美(あけみ:高梨 臨)の
 「復讐して・・・」という声がよぎる・・・。

 「まさか・・・」

 そう。ベキの真の最終標的は日本全土ではなく、
 かつて自分とその家族を見捨てた人物への復讐だったのだ・・・!!

 あの時、ベキが笑いながら言っていた「孤児たちのために生きると誓い、そのうち恨みなどなくなった。私が祖国を狙うわけがないだろう。」という言葉はウソだったのだ。

 乃木は、急いでベキを止めに向かった。

 一方・・・ベキは、内閣官房副長官であり元・公安部外事課課長上原史郎(うえはら しろう:橋爪 功)を追い詰めた。彼は、自分が指示したバルカ潜入作戦が失敗に終わったと分かり、自分の身を守るためにベキを見捨てたのだ。

 「ご安心ください。御家族に危害は加えません。しかし・・・あなたはそうはいかない。」

 「おい、やめろ!!よせ!!」

 その時、乃木が駆けつけた。

 憂助、この男が許せるのか?」

 「許されることではありません。ですが、日本の重責を担う方を殺させはしない!母もこんなことは望んでいないはずです。」

 「違う。『復讐して』これが、お母さんの最後の願いだ。」

 「だとしても、復讐は何も生まない。あなたが一番ご存じでしょう!?」

 「だがな憂助、私の大事な家族を壊された!この憎悪は、私の中から消えることはない・・・!お母さんの最後の願いを叶える。お母さんも、それを待っている。撃てるものか?お前は、私の息子だ。」

 ベキが上原副長官を殺そうとしたその瞬間、乃木は・・・
 ベキ・バトラカ・ピヨを撃った!!

 「お父さん・・・!!」

 「よくやった。憂助、お前は私の誇りだ。

 そう言い残し、ベキは乃木の腕の中で息絶えるのだった・・・。

皇天親無く 惟徳を是輔く

 その後。ノコルは乃木に感謝を述べた。
 ベキはバルカを出る前、ノコルにいつか自分が息子に殺されるかもしれないことを伝えていたのだ。
 彼は「憂助が私を殺すなら、日本もまだまだ見どころがあるものだ。憂助に止められるなら、明美も許してくれるだろう。」と言って、ノコルをそっと抱きしめた。

 ノコルが「お父さんは憂助に撃たれて、幸せだったはずだ。ありがとう、兄さん。墓はバルカに建たせてほしいが、かまわないか?」と聞くと、乃木は「『皇天親無く 惟徳を是輔く』花を手向けるのは、まだ先にするよ。」と伝えるのだった。
 乃木の視線の先には、誰もいない上原副長官の家で炎が燃え上がっていた・・・。

 ホテル ニューオータニで上原副長官とその家族を保護した野崎は、上原宅の火事は『ベキたちが無理心中をはかって起こした』ということにした。
 彼は上原副長官に「僭越ながら、これ以上は慎まれたほうが良いと思いますよ?別班は、どこにいるか分かりませんからね。と忠告するのだった。

 神田明神にて。乃木は、(かおる:二階堂ふみ)とジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul)と再会を果たした。

 「おかえりなさい・・・」「ただいま・・・」

 その時、F(エフ)が突然現れて、乃木にこう伝えた。

 「おいおいおい、いいところ悪いけどよ憂助、そろそろ見たほうがいいんじゃないの?置いてあるぞ。」

 乃木の目の前の祠には、1つの別班饅頭が置かれていた・・・。

 『VIVANT』完

感想 〜続編に、超期待!超期待!

 まさか日曜劇場でこんなにもハラハラドキドキするとは、思いもしませんでした!
 さすが元ラガーマン福澤克雄監督(ジャイさん)!!
 前例なき題材、映画のような大迫力の映像体験、完全予測不能な展開、そして感動のストーリー・・・。
 もう(同じプロデューサーの)『マイファミリー』を超えちゃいました!

 これは日本とバルカを駆け巡る壮大な冒険物語であると同時に、
 日本を体感できるドラマでもあるなと感じました。
 誰もがマネできないほど真っ赤なお赤飯、”たたら製鉄” で作られた美しき刀・・・
 あぁ・・・僕もあの真っ赤なお赤飯を食べてみたい・・・。

 昨年の『マイファミリー』と今年の『VIVANT』で、
 この「日曜劇場」という枠自体がますます大好きになりました!!

 ドラムの使っている音声アプリみたいに言いますと・・・
 続編に、超期待!超期待!です!

最後に 〜あなたのそばにも、VIVANTはいる!?

 3ヶ月間書き続けた、日曜劇場『VIVANT』の振り返りと考察は、これで最後です。

 皆さん、いかがでしたか?

 存在自体はまだ謎に包まれたままですが、
 僕は、別班は今日も日本を守るために大活躍していると信じています。

 あなたのそばにも、”VIVANT(別班)” はいるかもしれませんよ・・・?

 以上です!最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!!

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 あっ!あと、次の日曜劇場は下剋上球児になります!
 あの塚原あゆ子監督と新井順子プロデューサー、初の日曜劇場!!
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